マイコン実装式プレステ⇒USBコンバーター遅延検証

以前、プレステコントローラーをPCで使えるようにするデバイスとして、USB変換機とDPPの遅延の差を比較してみました。詳細は下記記事を見ていただければと思うのですが、DPPに対してUSBは約1F程度の遅延がある事がわかりました。

frofile1p.hatenablog.com

 

さて、この件について自分はコンバーターの性能もあるけど遅延の主要因はUSBというポートそのものにあるのでは…?と感じていました。とはいえ今更パラレルポートでもないしプレステパッド使いは古くてラグいUSB変換機を壊れるまで使い倒すしかないか…と思っていたところ、先日天則勢の間で突如浮上したのがこちらのコンバーター

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なんとマイコンボード上にPS-USBコンバーター機能を実装して市販品より低遅延なコンバーターになっているとか!

それでいてお値段は3000円、流石に市販品の往年の価格に比べれば若干高い物の、良品はプレミアがついて一万の大台に乗らんとしている昨今に比べればはるかに安い。

こんなものを知ってしまっては居ても立ってもいられず即購入に踏み切りました。

後で知ったのですが、実はPC音ゲー界隈を中心に自作コンバーター製作ってのはそれなりに行われていて、マイコン用のライブラリが充実してたり知見も色々あったりするみたいです。

 

さて後は到着を待つだけという所で一つトラブルがあり、先行で購入していたりやさんから非想天則では十字キーが認識しないとの報告が。
そう言えば初期のエレコムコンバーターでもそんな現象起きてたなあと思い返しつつどうしたもんかと悩んでいたところ、まさかの製作者様から天則用にプログラムをカスタマイズして貰えた挙句、discordにも来ていただいてあれこれお話聞かせて頂いたりと凄い展開に!

という訳で無事商品到着後、製作者様のブログを参考に天則カスタマイズされたプログラムに書き換えた結果問題なく使用可能な状態に至りました。

ちなみにこのプログラム、難しい所は前述のとおりライブラリ化されており、細かいキーのアサインなどの制御部は自分でもどこで何やっているかくらいはサラッと理解出来る平易なコードで書かれています。

しかもこのマイコン、専用の機材等無くてもUSBでつないでIDEをインストールすれば簡単にプログラムを書き換えられるんですね…まさに目からウロコでした。

このマイコンボードの方にモード確認用のLEDが一つついており、実際先ほどの書き換えを応用してプログラムを改修してみたところ、モノの数分で「ボタンを押したらLEDが光る機能」の実装が完了。

 

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実にスマートな方法で、改めて見るとこいつ↓恥ずかしすぎますね。何が爆誕だよ…

という訳で早速測定してみました。やり方は前回の記事とほぼ同じで、iphoneの240FPSカメラで撮影して、LEDが光ってから非想天則の画面に反映されるまでのコマ数を複数回測定して最小値と最大値を確認しています。

なお、前回検証した時からPC周りの環境も色々変わっているため、一応対照実験としてエレコムコンバーター+風呂入る式遅延測定装置で再度測定してみます。
ゴミ風呂入る式遅延測定装置による測定でも、DPPでは最速1コマでの反応が出たことから240fps撮影程度の検証では比較に支障ないものとします。

 

測定結果は…

エレコムUSBコンバーター 最小5コマ 最大9コマ(何気にこっちもちょっと早くなってる?)に対して…

 

マイコン式USBコンバーター 最小2コマ 最大5コマ!

 

これは早い!エレコムコンバーターに比べてほぼ1F反応が早く、前回の検証のDPP並みの遅延です。
USBという規格自体が遅延という意味ではイマイチという認識があったのですが、原因はコンバーターの方だったみたいですね。

今だにプレステパッドをPCで使い続けている人は、ぜひともこちらのコンバーターの購入をおススメしたいと思います。